タイピングが速くなる「最適化」24種類

初級編で簡単な最適化を5種類紹介しています。最適化の練習方法についてもご紹介しているので、まだご覧になっていない方はぜひ。
この記事では残りの19種類を解説します。

さて、タイピングにおける「最適化」とは、運指を効率の良いものにすることです。

私の運指

上の図は私の運指表ですが、標準運指とはかなり違った指使いをしていることがおわかりいただけると思います。これが「最適化」です。

最適化をする理由は大きく3つあります。

  • 同じ指を連続で使いたくないから
  • 不器用な指・短い指を使いたくない(使えない)から
  • アルペジオ打鍵にしたいから
    (アルペジオ打鍵については後で説明します)

これまで標準運指に疑問を持たず打ち続けていた方であれば、運指を最適化することでパフォーマンスが大きく変わってくるかもしれません。

ただ、世の中には最適化をほとんどせず1秒に18回ぐらい打つ方もいます。最適化こそが最速最強!というわけではありません。
あくまでも個人個人に合った指使いを研究して磨き上げることが大切ですし、運指のアレンジは難しいなぁ…と思ったら標準運指で打ち続けるという選択肢も十分アリです。

ただ、一度は標準運指に疑問を持っていただきたい!ということで、この記事では標準運指からの最適化を扱います。ローマ字入力で日本語を打つ時に使えるテクニック集です。

自己紹介

タイピングの最適化を偉そうに語っているお前は何者なんだ?と言われそうなので、軽く自己紹介をします。

筆者のタイピングの実力ですが、e-typingの腕試しだと618点がベストです。1秒に13回くらい打てます。
etyping腕試しのハイスコア

1秒あたり18回以上打つ日本トップレベルの競技タイパーと比べると見劣りしますが、一般人から見れば速い方なのではないでしょうか。

今回紹介する最適化の多くを実践しているので、みなさんの参考になる情報を提供できればと思います。

「ゆ」の最適化

「ゆ

「ゆ」は標準運指だと人差し指が連続してしまいます。「u」を中指で打つことで、同指連打を避けて高速化しましょう。

直後に「k」が来る場合は薬指で対処したり、「か」「く」「こ」であれば「c」を使って打ったりします。「u」を中指で打った後に「k」が来ることはよくあるので、どうやって処理するか決めておくとよいです。

逆順の「uy」も同様に高速化できます。例えば「冬」の「u」を中指で打っておくとその後がスムーズです。「うようよ」とかになると「y」を左人差し指で打つ方が速いかもしれません。

 小さい「ゅ」の入る言葉(「ちゅ」「しゅ」など)でも使えることをお忘れなく。

「き」の最適化

「き」の最適化

「き」の最適化でポピュラーなものは2種類あり、「k」を人差し指で打つ場合と薬指で打つ場合に分かれます。

最初はどちらか好きな方でも良いのですが、両方打てるようになると便利です。

例えば「oki」「-ki」(「トキ」「ステーキ」など)は人差し指で「k」を打つ方が速いですが、「uki」「nki」(「雪」「短期」など)は薬指で「k」を打つ方が速くなります。

逆順の「ik」でも同様のテクニックが使えます。例えば「イカ」の「k」は人差し指と薬指どちらでもOKですが、「iko」は人差し指、「iku」は薬指で「k」を打つ方が速いです。
初級編でもお話した「ed」と同様、「ik」は奥から手前へスライドするように打つことができるので、実は両方中指で打ってもそこまで遅くはありません。

「大きく」「公共広告機構」などを右手でさばききるのは大変なので、初級編でお伝えした「か」「く」「こ」を「c」を使って打つテクニックもオススメです。

「ぬ」の最適化

「ぬ」の最適化

「ぬ」は標準運指だと両方人差し指で、距離も遠いので遅くなってしまいます。

対処法は主に2つあって、親指→人差し指 or 人差し指→中指 のどちらかです。

標準運指に慣れている方は親指で打つ習慣が無いので、人差し指→中指の方がしっくり来るかもしれません。ただし親指→人差し指の方が後に続く打鍵はスムーズです(「u」を人差し指で打てるので)。

私の場合、「ぬ」の他に「なう」などでも中指で「u」を打つ場合があります。「n」から「u」への移動はかなり遠いので、間に1キー入ったとしても遅いからです。

逆の「un」も頻繁に出てくるので最適化しておくと便利です。「うに」「右脳」とかですね。

「む」の最適化

「む」の最適化

「む」は「ぬ」と同様、親指→人差し指 or 人差し指→中指 のどちらかで対処する人が多いです。

ただし「ぬ」よりも人差し指→中指がやりにくいので、親指を使った方がスムーズかもしれません。私は「ぬ」は人差し指→中指で、「む」は親指→人差し指で打っています。

逆の「um」もそこそこ出ます。「馬」「海」「羽毛」あたりでしょうか。

「ん」の最適化(打ち分け)

「ん」の最適化

「ん」の世界は奥が深く難しいです。e-typing腕試しなどの打鍵数を増やしたい場合を除けば、「ん」を「n」と「xn」で打ち分けられることが理想になります。

だいたいの「ん」は「n」単品で大丈夫なのですが、直後に「あ行(あいうえお)」or「な行(なにぬねの)」or「や行(やゆよ)」が来る場合は「nn」または「xn」で打たないと違う文字になってしまいます。例えば「市内(sinai)」と「親愛(sinnai/sixnai)」みたいな感じですね。

「ん」の打ち分けを身に付けるのは大変ですが、普段から全部「n」で打ってみて、ダメな言葉を覚えていくのが良いと思います。全部「nn」で打っているうちは絶対に身に付きません。

「xn」で打つ場合の「x」は標準運指だと薬指ですが、中指や親指で打つ人もいます。私は状況に応じて薬指と中指を使い分けます。

ついでに「ん」に絡むお話ですが、「グッナイ」は「gunnai」では打てません。意外ですよね。

「y」を左手で打つ最適化(「にゅ」「みゅ」「ひゅ」「きゅ」など)

「y」を左手で打つ最適化

あまりにも数が多いので「y」を左手で打つシリーズとしてまとめてしまいました。

具体的には「にゅ」「にょ」「みゅ」「みょ」「ひゅ」「ひょ」「きゅ」「きょ」「うようよ」「くよくよ」などが挙げられます。人によっては「にゃ」「みゃ」「ひゃ」でも左手で「y」を打ちますが、これらの「y」は右中指で処理する人もいます。

左手を使うことで間髪を入れずに「y」を打つことができるので、そのあとの「u」を中指で打つなどの工夫をすればもっと速くなります。

「ぶ」の最適化

「ぶ

「ぶ」の「b」は標準運指だと左手で打ちますが、あえて右手で打つことでアルペジオ打鍵(ロールオーバー打ち)にできます。

アルペジオ打鍵(ロールオーバー打ち)というのは、片手で一方向へと順番に打つことです。例えば「uio」「oiu」はアルペジオ打鍵なので高速で打てますが、「uoi」「oui」はちょっと打ちにくいですよね。片手でジャッと打てる気持ちの良いアルペジオ打鍵は、タイピング界で崇拝の対象にもなっているみたいです。

「ぶ」単体ではそれほど効果はありませんが、「ぶらぶら」「ぶかぶか(bucabuca)」を打ってみると断然速いことがわかります。

ちょっと大変ですが「び」も右手だけで打てると嬉しい場面があります。「びらびら」「たびたび」などです。

「べ」の最適化

「べ」の最適化

「べ」を標準運指で打つにはグイッと指を開く必要があって大変なので、「b」を右手で打つという最適化があります。これは無意識にやっている方も多いのではないでしょうか。

「b」を親指で打てるようになれば、「すべる」などで出てくる「ube」もサラッと打つことができます。私は左手のみで「べ」と打ちますが…。

「ば」の最適化

「ば」の最適化

「ば」は「べ」ほど指を開く必要が無く、右手で「b」を取るメリットはそれほどありません。

ただ、「ばさばさ」「ばらばら」などの左手が忙しいワードや、「ばりばり」「ばちばち」などのアルペジオ打鍵を作れるワードだと速くなります。

ちなみに私は「a」を薬指で打つので、「ば」の「b」は常に右手で打っています。

「が」の最適化

「が」の最適化

右手アシストシリーズが続きます。「が」の「g」を右手で打つことによって、「がつがつ(uは中指)」「ありがとう」などの言葉をスムーズに打つことができます。

「ぎらぎら」「ぐらぐら」など、「が」以外でも速くなる言葉はあります。「g」を右手で取る最適化の多くはアルペジオ打鍵を意識しています。

他に「t」まで右手で打ってしまうという最適化もあります。少し難易度は高めです。英語の入力で「t」右手打ちが使えると便利なワードも結構あるようですが、私はあまり詳しくないので触れないでおきます。

「ざ」の最適化

「ざ」の最適化

「ざ」の「z」を薬指で打てば同指連打を回避できるので、有名な発狂ワード「ざあざあ」も少し打ちやすくなります。

かなり指の器用さを問われる最適化なので、難しい方は無理に取り入れなくても大丈夫です。「デザート」とかだとかなり厳しいかも。

一応逆の「az」(「風」「画像」など)でも同様の最適化が可能です。

ちなみに私は「z」を中指で、「a」を薬指で打っています。

「じゅ」の最適化

「じゅ

「じゅ」は「ぬ」ほど遠くないので効果は小さいですが、中指を使うことで同指連打を回避できます。指が混雑するので難易度は高めです。

「ー」を薬指で打つ人は「ジュース」などの言葉が打ちにくくなってしまうかもしれません。

中指→人差し指もアリかなと思ったのですが、実際にやっている方はいるのでしょうか。

「ほう」「ほく」「ほい」の最適化

「ほう」の最適化

「h」を左手で打ってあげることで、残りの「ou」「oku」「oi」がみんな大好きアルペジオ打鍵になるので、ちょっとだけ速くなります。

「方法」「ほくほく」「ほいほい」だとかなり速くなるので、これだけ狙ってみるのも悪くないと思います。

「しょう(shou)」でも使えます。

「んじ」の最適化

「んじ」の最適化

キマると気持ち良い最適化ランキング1位「んじ」の登場です。アルペジオ打鍵で処理してくれと言わんばかりの並びになっており、一瞬で3打鍵を稼ぐことができます。
手っ取り早く気持ちよくなりたい方は「漢字」「オレンジ」と打ってみてください。

ちなみに「nj」のみでも「j」を中指で打つことによって高速化が可能です。

「ゆい」の最適化

「ゆい」の最適化

だんご3兄弟を彷彿とさせる並び「ゆい」です。アルペジオ打鍵で気持ちよく瞬殺できます。

ただし直後に「k」が来ると処理が面倒なので対処法を考えておきましょう。「c」が使えると便利です。

ちなみに私は「指」「ユリ」などの「i」も薬指で打つことがあります。そっちの方がスムーズなので。

「うぇ」「うぃ」「てぃ」「でゅ」「でぃ」「とぅ」「くぉ」など

最適化ではありませんが、「うぇ」は「we」、「うぃ」は「wi」、「てぃ」は「thi」、「でゅ」は「dhu」、「でぃ」は「dhi」、「とぅ」は「twu」、「くぉ」は「qo」で打てます。

このように打鍵数を減らすことができる文字が結構あるので、気になる方は下のページで調べてみてください。

ローマ字入力のつづり一覧表を確認してみよう

「n」を左手で打つ最適化

「n」を左手で打つ最適化

どうして「n」をわざわざ左手で打つの?と言われそうですが、「牛乳」「のうのう」など、ごく一部のワードでは「n」を左手で打つと速くなる可能性があります。

もちろん他の打ち方もあるので、必ずしも左手で「n」を打たなくても大丈夫です。

例えば私の場合、「牛乳」の2回目の「y」を左手で処理することによって高速化しています。「のうのう」であれば「n」を親指で打つのもアリです。

「りょう」「ちょう」「りょく」「ちょく」の最適化

「りょう」「ちょう」「りょく」「ちょく」の最適化

左手で「y」を打つ最適化のところに含めてもよかったのですが、ちょっと特殊でハイレベルな最適化なので分けました。

「r」「t」は標準運指であれば人差し指の担当ですが、そこをあえて中指で打ってから「y」を左手の人差し指で打ちます。残りの「ou」や「oku」は標準運指です。

この運指の何が嬉しいかと言うと、両手がアルペジオ打鍵になっていることです。これなら一瞬で4~5打鍵を処理することができます…と言いたいところなのですが、普通に打ってもほとんど変わらないと思うので私は使っていません(なんで紹介したんだ…)。

我流運指

私の運指

上の図は私の運指表です。ローマ字入力に小指をほぼ使っていません。

私はずっと標準運指でやってきたのですが、小指がかなり不器用だったので捨てることにしました。今では快適に「a」「p」の連打ができているので、小指を封印して正解だったと思います。

このように、自分の苦手な指を使わず得意な指を積極的に使っていく「我流運指」は最適化の進化系と言えるかもしれません。我流運指の構築はちょっと大変な作業にはなりますが、うまくはまると将来的にグンと伸びる可能性もあります。

まとめ

以上、初級編と合わせて24種類のタイピング最適化をご紹介しました。

最適化の習得は難しく、標準運指よりも速くなるためにはガッツリ練習しなければなりません。お題が固定のタイピングゲームだと効果を実感しやすいですが、普段から何気なく使えるようになるには時間がかかります。

自分に合った最適化を研究し、地道に練習して身に着けていくことが大事です。

最適化で運指を安定させるためには、リストレストを使って手首を固定することがオススメです。リストレストについてはこちらの記事で解説・紹介しています。 

もっと最適化について知りたい!という方は以下のページをご覧ください。競技タイパー向けの話にはなりますが、タイピングをガチでやりたい方であれば勉強になると思います。

講演:最適化について再考する | 化学日記

最適化をもっと頑張る - paraphrohn’s diary